2017年問題
2017年1月号 松心会報 議会は今!
コンビナートに依存の周南市にとって、『2017年問題』は看過できない。
今年から中国では化学コンビナート60拠点が稼働開始。製品価格が半値となり日本製品の競争力は一気になくなるとの指摘がなされている。
市当局が率先して、企業への援助を行うと共に市財政自身を打たれ強い体質へ改善すること、また市民の協力を仰ぎ、市民と共にこの難局に立ち向かう準備態勢の確立が求められる。
このことは、もしもの時の大規模災害対策にも有効策となる。
コンビナートに依存の周南市にとって、『2017年問題』は看過できない。
今年から中国では化学コンビナート60拠点が稼働開始。製品価格が半値となり日本製品の競争力は一気になくなるとの指摘がなされている。
市当局が率先して、企業への援助を行うと共に市財政自身を打たれ強い体質へ改善すること、また市民の協力を仰ぎ、市民と共にこの難局に立ち向かう準備態勢の確立が求められる。
このことは、もしもの時の大規模災害対策にも有効策となる。
12月議会で執行部は「財源不足に見合った国の補助金が出る」から心配ないとの答弁。そうだろうか?
コンビナート企業の相次ぐ撤退、デパート・ホテルの廃業・縮小、生産人口の減少等で税の大幅な減収、加えて新庁舎(116億円↑)、駅ビル周辺(130億円)、新南陽総合支所、消防署、防災システム等の建設費とその維持管理費で300億円をはるかに超える膨大な支出。財政危機が急激に進む可能性に「心配ない」と言えるのか?
特に問題は、一時的なものではなく、今後長期に構造的な欠陥体質に陥ることの恐れにある。
「法令の改定に準拠して粛々とルールどおりに増額する」昨年12月13日の市長の議会答弁である。
これで、市長の冬季ボーナスは244万円に。県内では下関・山口市長に次ぐ。
一般職員の場合は、周南市では人事院勧告に従って改定するが、この人事院勧告もあくまでも参考に過ぎない。実際周南市でも、過去に従わなかった例があり、岩国や山口市の場合は、県人事委員会勧告の方を参考にしている。
給与・手当の増減の提案権は市長にある。また、市長をはじめ議員等の特別職も、人事院勧告に拘束されるものでない。
先年、市長の『給与半額』の公約を守れない理由は、減額は議会の承認が必要であり「議会が反対したから」とあった。今回は据え置きなら、何ら議会の承認は必要ないが、四町分の増額を自ら提案された。
そのことで、この4月からの下松市長給与のカットを決めた下松市との対比が際立つことになる。
「新年度26億円の財源不足。市の財政が大変厳しい。よろしく」の発表直後に、市長自らの分の増額。議会での反対は極わずか・・・
鹿野では平均所帯で今後3年をかけ、月4500円→7000円にアップ。
水道責任者からは「値上げは、水道整備のために必要と住民からの理解を得ている」
だが、地元の反対も少なくない。
「市民が廃止を知らないことに驚く」「利用者には学び交流の方が好評」と市当局。
廃止に反対の議員は2名のみ。
新年おめでとうございます!
今年は酉年、”大鳳一挙九千里”の言葉どおり、皆様とご一緒に大きく羽ばたきたいものですね!
新年の互礼会で徳山、新南陽双方の商工会議所のトップがそろって、わが周南の明日に向かって具体的な提言をなされました。その熱弁に、久しぶりに「わが周南、まだまだやれるぞ!」と大変ワクワクしました。
“新春初夢 周南大改革”の中にも、その提言が入れてあります。
小池東京都知事は予算の野放図なムダづかいに対して、賢い支出(ワイズ・スペンディング)を提唱し、大胆に切り込んでいます。
わが周南でも、残念ながら身の丈を超えたと言われても仕方のなし巨額の予算が執行され始めています。
(例)東広島市庁舎新築工事の45億円に対して、周南市役所は116億円。徳山駅周辺整備計画で130億円等々。
これだけの巨額の資金でも街中が活気づかない。それどころか市内の建設関係、街中のお店等の倒産、撤退が続いています。
巨額な市民の血税の行き先が一部に偏っているとしたら?と心配します。
新年は周南の善良な市民の皆様にとって、夜明けを告げるコ・ケッコウ(結構)な一年となりますよう、心を込めて合掌したいと思います。
【発行者】周南市議会 松心会
【代表】島津幸男
島津ゆきおの周南に対する熱い想いにご賛同たまわり、心から御礼申し上げます。
皆さまの強い後押しのもと、島津の今後の政治活動を含めた幅広い活動に資するため、後援会の存続を決定しました。
今後は、地道な活動を通じて、是は是、否は否と、市政に提言をしていく姿勢を貫き、明るい周南、元気いっぱいの周南に向け、皆さまと今一度ご一緒できることを願っております。
これからもご支援・ご指導よろしくお願い申し上げます。
今回の選挙の争点は、市庁舎の建て替えだとメディアが連日報道していますが、私は「新たな徳山駅ビル整備基本構想」についても、もっと市民の皆様に知っていただきたいと思っています。
市庁舎の建て替えについても、徳山駅ビルの整備についても、いずれも業者の選定は1社の随意契約となっており、競争入札にはなっていません。また、その経緯に関する情報など、詳細な情報は公開されていません。
市民の皆様の血税がどのように使われようとしているのか、もっと透明性のある方法を採択すべきだというのが私の主張です。 →市庁舎の建替えについて
建築費の上昇に関する、以下のようなレポートもありますので、ご紹介させて頂きます。
建築費が上昇しているのは、労務費と資材価格の上昇が主な原因で(中略)直近 2013年10月も躯体工事費は前年同月比9.7%上昇しており、建築費は同じく4.1%上昇しています。
円安による輸入材料価格の上昇や土木・建築工事の 増加(後述)等を背景にして、建設資材価格が上昇しています。
(中略)
上述した建築費指数等は建築事業者の原価の水準を示すもので、原価以外の価格構成要素である一般管理費や利潤等は対象に含まれていません。このため、好況下で需給が引き締まると、これらの増大等を通じて建築費が上昇する可能性があります。建築費の上昇に関する動向 – 都市未来総合研究所(みずほ信託銀行)2014年1~2月
http://www.tmri.co.jp/report_mark…/pdf/market_report1401.pdf
『文學界』4月号、特集「図書館」に異議あり!、与那原恵『民営化』の危険な罠」 佐賀県武雄市図書館ほか現場ルポを拝読。
図書館について「民主主義社会に図書館は不可欠な存在」だと再認識すると共に、以下の2点が非常に印象に残っています。
周南市立図書館の蔵書を検索してみたところ、周南市立図書館には置いていない雑誌のようですが、皆様にも是非読んで頂きたい内容でした。
武雄市図書館については、あれだけ話題になり注目もされ、また県外からの来場者数も増え、近隣の飲食店が潤ったという話もあり、地域として見たときに一概に「悪かった」とは言えないかもしれません。しかし、CCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)が運営する武雄市図書館の「図書館」というものの在り方については疑問が残ります。
武雄市図書館では蔦屋書店の占有スペースを確保するために職員事務スペースを大幅に縮小、保管用閉架書庫を廃止。貴重な「郷土資料」であるはずの地域文化雑誌は破棄。かつては持ち込みでお弁当を食べられたカフェラウンジはスターバックスになり、持ち込みのお弁当は館外で食べるよう指示される。館内で飲食できるのはスターバックスの商品のみ。これが、CCCの言う「多機能なスマートフォンのような図書館」なのでしょうか。そもそも、図書館は「多機能なスマートフォン」のような施設であるべきでしょうか。同じ多機能を目指すのであれば、カフェは浦安市立中央図書館の「ひだまりカフェ」のように障がい者雇用を創出できる場にするほうが、市政として有意義であるように思えます。
民間に委託すれば経費が削減できる。そう考えた結果が、5億9488万円(前年度は1億4409万円)の図書館費とは困ったものではないでしょうか。
周南市の現在の計画では、指定管理料は推定2~4億円、家賃はタダ、非公表の店舗の収益はCCCの収入となるのに、工事費は市の負担。武雄市図書館の場合、店舗の改装費は当然CCCの負担、家賃は600万円となっています。もし、武雄市図書館を踏襲するのであれば、図書館職員は館長も含めて全員がCCCの契約社員の身分になります。書架案内やリファレンスに加えて、蔦屋書店の販売業務やTSUTAYAの業務をこなすことになります。図書館のカードがTポイントカードになった場合のデータ利用について、CCCは未だに明言を避けています。
そんな中で、果たして「図書館の自由に関する宣言」は守られるのでしょうか。市民の「知る権利」は守られるでしょうか、「利用者の秘密」は守られるでしょうか。大人のみならず、子どもたちの情報までもがビッグデータビジネスの餌食になりかねない危険性はないのでしょうか。
委託期間の5年が経ち、CCCが撤退することを決めた場合、図書館システムや建物の改装はどうなるのでしょうか。CCC用にシステムを入れ替えた後にCCCが撤退してしまえば、システム入れ替えまで蓄積された市としての図書館のノウハウやデータはすべて失われてしまうことも起こり得るのではないでしょうか。
もし、市民のビックデータと引き換えにTSUTAYAやスターバックスを誘致するのであれば、得をするのは市や市民ではないように思います。
●山口県周南市
人口 144,926人
面積 656.32平方キロメートル
○新庁舎の概要
敷地面積:13,172平方メートル
延床面積:23,275.15平方メートル
建物構造:鉄骨鉄筋コンクリート造 地上5階
総事業費:約94億円(旧庁舎解体、外構、備品等を含む)
●広島県東広島市
人口 191,342人
面積 635.16平方キロメートル
○新庁舎の概要
敷地面積:2,816平方メートル
延床面積:17,371平方メートル
建物構造:PCaPC造、S造 地上 10 階+塔屋 1 階
総事業費:約54億円
●愛知県岡崎市
人口 376,324人
面積 387.24平方キロメートル
○新庁舎の概要
敷地面積:10,961.48平方メートル
延床面積:13,380.73平方メートル
建物構造:鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造 地上7階、地下1階
総事業費:49.51億円(連絡通路整備費:約8億円は含まず)
●岡山県井原市
人口 45,835人
面積 243.36平方キロメートル
○新庁舎の概要
敷地面積:6,075.54平方メートル
延床面積:10,210.28平方メートル
建物構造:鉄骨鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造 地上5階・塔屋1階建て
総事業費:29.8億円(旧庁舎解体、太陽光発電、外構、備品等を含む)
平成21年度新庁舎建設特別委員会行政視察報告 – 東広島市公式ホームページ
http://www.city.higashihiroshima.hiroshima.jp/site/shi-gikai/shisatuhoukoku-shinntyuousyakensetu.html
資料はすべて市のホームページで公開されています。
周南市庁舎建設基本構想 (概要版) 平成 25 年 3 月
http://www.city.shunan.lg.jp/data/open/cnt/3/10438/1/kihonkosogaiyo.pdf
周南市庁舎建設基本構想 平成 25 年 3 月
http://www.city.shunan.lg.jp/data/open/cnt/3/11651/1/skkeipuropo-betten6.pdf
周南市庁舎建設基本計画
http://www.city.shunan.lg.jp/data/open/cnt/3/11512/1/kihonkeikakuhonpen.pdf
周南市庁舎建設基本計画 資料編 平成 26 年 2 月
http://www.city.shunan.lg.jp/data/open/cnt/3/11512/1/kihonkeikakusiryouhen.pdf
周南市庁舎建設基本構想 (概要版) 平成 25 年 3 月
http://www.city.shunan.lg.jp/data/open/cnt/3/10438/1/kihonkosogaiyo.pdf
新庁舎建設に係る報告書 平成19年11月
http://www.city.shunan.lg.jp/data/open/cnt/3/9753/1/houkokusyo.pdf
豊島区新庁舎レポート 豊島区新庁舎レポート
http://www.city.toshima.lg.jp/062/kuse/shisetsu/025671/documents/00_3.pdf
豊島区新庁舎 レ ポ ー ト
https://www.city.toshima.lg.jp/063/kuse/shisetsu/025671/documents/shinchoushareport2seigentsuki_1.pdf
税金使わず新庁舎建設-豊島区の画期的な工夫 | kasiko[カシコ]
http://goo.gl/K4pXpu
よく質問をされるのですが、私は市役所の建て替えは反対ではありません。
既存の建物の耐震化、あるいは時期をずらす、または豊島区役所のような「稼げる」公共施設を目指すべきだというのが、私の主張です。 →市庁舎の建替えについて
少し前の記事になりますが、資材価格値上げに関する日本経済新聞社の記事がありますのでご紹介致します。
鋼材やセメントなど建設資材の値上げも相次いでいる。震災の復興に加え、マンションやビル向け需要が好調。東京五輪の開催決定で中期的にも底堅い需要が見込めるため、メーカー側は値上げ交渉で強気の姿勢に転じている。資材価格や人件費の上昇はマンションやビルなどの建設単価を押し上げる。
(中略)
東京製鉄の今村清志常務は「インフラ整備などを含めて需要が強い。値上げ局面にあり、全面的に価格を改定する」と説明する。●建設資材、値上げラッシュ 五輪でメーカー強気:日本経済新聞(2013年9月18日)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDJ1701H_X10C13A9EA2000/